夕凪SO BLOG

2021/04/24

【BBT】<baseball>の最古はいつ?


皆さまごきげんよう!夕凪SO BLUE PRクリエイターの新平です。今回の夕凪SO BLOGは新企画です。メンバーインタビューも一段落したところなので、新しいことを色々と始めていきたいと思います。

新企画のタイトルは【BBT(BASEBALL TRIVIA)】です! 野球に関する雑学、豆知識をお伝えすることで、少しでも野球のおもしろさを知って頂こうという趣旨の企画です。

第1回目のBBTは、『<baseball>の最古はいつ?』というテーマでお話していきたいと思います。

野球経験者でも、<baseball>がいつから始まったのかについて答えられる人は少ないのではないかと思います。 少なくとも僕は知りません(笑)

今回は、『ベースボール進化論:旧石器時代から大リーグまで』(佐伯泰樹著)を参考図書にしております。


<baseball>という言葉はもちろん英語です。

古代以来、<baseball>に似た打撃ゲームはヨーロッパやリビア(北アフリカ)において、様々な名称で呼ばれていました。その源流は北欧にあると考えられておりますが、そういった源流についての話は別の機会に回させてください(笑) ここでいう「最古」とは、<baseball>という言葉が記録されている最も古い文献はいったいいつのものなのか、ということです。文献をさかのぼることによって、真の意味で<baseball>が誕生したおおよその年代がわかるのではないでしょうか。
<baseball>最古の文献は1744年 BBT#1 BBT#1

結論から言うと、1744年にロンドンで刊行された、子ども向けの遊びのガイドブック『リトル・プリティ・ポケットブック(A Little Pretty Pocket-Book)』に<baseball>の項目があります。これが、<baseball>が文献に登場した最古の例となります。

<baseball>の最古の文献がアメリカではなく、イギリスだというのは少し意外でしたね。イギリスが産業革命を起こし、石炭によるエネルギー革命を起こしたのが1760年以降。アメリカがイギリスからの独立を宣言する、いわゆる「アメリカ独立宣言」が1776年ですので、それより少し前の文献ということになります。

ちなみに、その頃の日本は江戸時代。徳川吉宗が将軍を務め、経費削減とライバルである尾張藩の勢力を削ぐために、尾張派である大奥の女性たち50人をリストラしたと言われている時期ですね。

・・・話が逸れましたね(笑)

『リトル・プリティ・ポケットブック』の<baseball>の項目にはいったい何が書かれていたのでしょうか。そこには、下記のような記述がされております。


BBT#1

BASE-BALL

ガツンとボールをひっぱたき

一目散に男の子は走る

次の定められたポストへ

そして歓喜とともにホームへ

寓意

かくしてブリトン人はリューカーを求め

大海原をこえてゆく

さりながら、再び帰り来る

歓喜に満ち溢れて

BBT#1

現場からは以上です!

いや、何このポエムっぽい感じの文章(笑)ルールの詳細が書かれていることを予想していたのですが、想像の斜め上をいかれました。とはいえ、この文章の前半では、3つの重要なポイントを読み取ることができます。


ホームに帰ることが<baseball>のアイデンティティ


①打者がバットにボールを当てたら走るという決まりがあること。

②現代で使用しているベースの代わりにポスト(柱、杭)が用いられていること。

③打者走者がホームへの帰還を目的とする、<baseball>ならではの特徴があること。


<baseball>と類似したスポーツとしてよく挙げられるクリケットでも、打者走者がホームへの帰還を目的とする、という特徴はありません。クリケットの場合は、ウィケットといわれる2つの杭?のようなものの間を何度も往復します。

つまり、ホームを目指す打撃ゲームは<baseball>以外にはありません。<baseball>を<baseball>たらしめている絶対的な要素こそ、「ホームから出発してホームへの帰還を目指すこと」なのです。

ホームを設定し、最終的に帰還すべきホームへの到達を得点とみなすことで、他の類似したボールゲームとの差別化がなされ、打撃ボールゲームとしての<baseball>のアイデンティティが確立した、と言えるでしょう。



<baseball>のイメージは「三角貿易」

そして、後半の文章は<baseball>を知らない子どもたちにイメージさせるための寓意(何かに例えて、それとなく意味を説明すること)と考えられています。

『ブリトン人(プレイヤー)がリューカー(利益、つまり得点)を求めて大海原(グラウンド)に出て、再び帰ってくる(ホームイン)』という表現のようです。 いやいや、当時の子どもたちはこれで「<baseball>ってそういうゲームなんだぁ!」って分かったの?本当に!? と思いましたが、産業革命前のイギリスと言えば「三角貿易」で稼ぎまくっている時代のはず。その背景を考慮すると、この寓意の内容も理解できます。

この時代の「三角貿易」というのは、

①イギリスからアフリカに繊維製品や武器を運び、 ②アフリカからは黒人奴隷をアメリカ大陸に運び、 ③アメリカ大陸からはタバコや綿花、砂糖などを積んでイギリスに帰ってくる、 イギリス▶アフリカ▶アメリカ▶イギリスという航路を1周する貿易スキームでしたよね。 BBT#1 BBT#1

つまり、ホームを出発し、ポスト(現代のベース)を複数経由してホームに帰ってきて得点を上げるという<baseball>の大まかな様式を、イギリスを出発し、アフリカとアメリカを経由してイギリスに帰ってきて利益を上げる「三角貿易」に例えて説明していたというわけですね。

子ども向けガイドブックに載せるにしては表現が大人向け?のような気もしますが、子どもたちが理解できるほどに、この時代のイギリスは「三角貿易」で富を得ていたということなのでしょう。当時のイギリスの様子が垣間見える、面白い文献ですね。 それはさておき、そういったことが、『リトル・プリティ・ポケットブック』から読み取れるのです。 この文献によってはじめて世に紹介された<baseball>を「ブリティッシュ・ベースボール」と呼ぶことにしましょう。

いかがでしたでしょうか。今回は最古の<baseball>ということをテーマにお送りいたしました。<baseball>はその長い歴史の中で様々な紆余曲折があり、ルールも国や時代によって変化し、今の形になっているようなので、次回はその話がしたいなぁと思ったりしています。今のところは(笑)

もし、「こんなBBTがあるよ!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください! それではまた次回!ありがとうございました。

街に野球がある景色を100年先にも




     

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